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『田中刑事写真集』の舞台裏をのぞく <3> エヴァンゲリオンSP誕生秘話 1

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田中刑事さんのスマートフォンのカバー。シールでデコったのは、田中さんご自身。
写真/鮫島亜希子

おたくたちに気づいてほしい

田中刑事さんは、日頃から、スケートファンはもちろんのこと、自分のもう一つの翼であるサブカルチャーの人たちにも、小説やマンガ、アニメのように、物語性やテーマ性のあるフィギュアスケートの魅力を知ってもらいたいと思っていたそうです。
それと同時に、日本の文化であるマンガ・アニメ文化を、世界にもっと知ってもらいたいという想いもあって、「JOJO」の楽曲を使ったエキシビションを演じられたそうです。
そういった流れの中で、田中さんには、おととしの夏から、密かにあたためていた計画がありました。
それは14歳のときに出会い、のめりこんだアニメ『エヴァンゲリオン』の最新作『シン・エヴァンゲリオン』のBGM――当時はまだ、予告用でしか流れていなかった――「パリ」を使ってみたいという願いでした。しかも、エキシビションではなく、競技用プログラムとして。
しかし、実現への道程はそんなに容易いものではありませんでした。
 

 

シンエヴァは<希望>

2020年春。
新型コロナのために、中止になった世界選手権のために、出国されていたカナダから戻られてすぐ、田中さんは計画を実現すべく動き始めます。
その年の試合やアイスショーがどうなるかもわからない状況だった田中さんにとって、この計画こそが、<希望>そのものだったのではないでしょうか。
映画『シン・エヴァンゲリオン』の公開前だったため、正式な音源はなく、音質の悪い予告用の音源で、まずはデモテープを作成されました。
普通、フィギュアスケートの音源は、JASRAC(楽曲の版権を預かっている会社)に登録されている曲を使いますので、その範囲であれば、自由に使えます。
ところが、『エヴァンゲリオン』に関しては、楽曲の版権はJASRACにはなく、アニメの制作会社であるカラーにあったのでした。
そのことを知らなかった田中さんは、映画が公開されれば、当然、JASRACに登録されるだろうと思い、宮本賢二先生のもとで、すでに振り付けを行ってしまいました。
 

つづく

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写真/鮫島亜希子 『パリ』「ザ・アイス」より

 

写真集が2倍楽しめる! 補完型インタビュー&考察型コラム記事

『田中刑事写真集』の舞台裏をのぞく <5> エヴァンゲリオンSP誕生秘話 3 (更新:2021年10月29日)

『田中刑事写真集』の舞台裏をのぞく <4> エヴァンゲリオンSP誕生秘話 2 (更新:2021年10月28日)

『田中刑事写真集』の舞台裏をのぞく <2> 「ザ・アイス」振付練習取材リポート(更新:2021年10月19日)

『田中刑事写真集』の舞台裏をのぞく <1> 写真の中の、田中刑事。(更新:2021年10月11日)

『田中刑事写真集』田中刑事 感想コメント「自分の写真を見るのが苦手な僕が、写真集を出したわけ」(インタビュー:2021年7月9日)

『エヴァンゲリオン』 緒方恵美×田中刑事 スペシャル対談 (インタビュー:2020年7月11日)
 

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