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「138゜E」村田蓮爾インタビュー

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「138゜E ワンスリーエイト・イー」

イラストレーター村田蓮爾が監修したビジュアル・ショーケース「138゜E」が発売された。独自の画風を持つ作家たちが、カラー漫画や大判イラストレーション、モノクロ漫画を執筆し、自由にその才能を発揮する企画本だ。イラストや漫画の世界で、作家の個性をそのまま出すプロジェクトはなかなか存在しないが、「138゜E」は、編集にイラストレーターが加わることで、作家の目から見た絵の面白さを追求し、冒険を重ねようという野心的な試みだ。絵を描く人にとって、また絵を本当に楽しみたいという人にとって、このような企画は重要ではないだろうか。今回は、監修者の村田蓮爾と、編集長の福嶋里味にインタビューし、「138゜E」がどのように企画されたのか、その実現にどういう道筋があったのかを探り、本プロジェクトの魅力に迫る。

公式HP http://138e.blogspot.jp/

※このインタビューは2013年3月に公開されたものです

 

◆「138゜E」企画の成り立ち

――最初に、「138゜E」の企画の成り立ちから聞かせてください。もともと「robot」というカラーコミックアンソロジーを刊行されてましたよね。「138゜E」はその延長線上にあるのでしょうか。
村田 そうですね。以前出していた「robot」をいったん止めて、もうちょっとライトな方向で…『GELATIN』や、『ゆきひめ』のような「ひめシリーズ」を出していたんです。それとは別に、ラインを分けていつもの「robot」シリーズというか、もっと渋い方向で作ろうよという話をしていたんです。それで、そういった企画で依頼する作家さんは、原稿の上がりが遅くなってしまうことが多いので、年一くらいでガンッと豪華な本を作るか、もしくはもっと軽い方向……ペーパーバックみたいにして、月刊みたいな形でやるか…。色々と紆余曲折したんですけど、とりあえず一号目はこういう形で出すことになりました。コンセプトに関しては、あまり決め込まないで進めています。装丁や書籍の形態も毎回変えていこうよ、みたいな感じではありますね。だから基本的には作家さんも読みきりで毎号毎号、いろんな方に登場いただければと思っています。
──「138゜E」をはじめる時に、村田さんと編集の福嶋さんで、こういう内容にしようと話し合うんでしょうか? 作家が企画立案に加わるのは、ある意味珍しいですよね。
福嶋 そうですね、村田さんが責任編集という形の書籍が「robot」だったんです。それは無くしたけど、そのラインは保ちたいと考えていました。いま思えば、「robot」は内容をすごく限定しているというか、「カラー漫画じゃないといけない」という基準で作っていたんですよね。だから、次はもっと自由度のあるもの、色々な表現ができるものにしようと思って、イラストも入れるし漫画も入れるという内容になりました。
村田 やっぱり何号も作っていると、知らず知らずのうちにフォーマットが出来ちゃうんですよ。それに乗っかった方が進めやすいですし。でも、そうなるとルーチンワークっぽくなってきちゃって、逆にフォーマットに首を絞められることもある…。そういう反省点もありました。ただ、こういうショーケース的な媒体…、それを作りたいという気持ちはあって、他のところでは作ってくれないだろうから、やはり自分で作るしかないな、と思ったんです。ある種の文化事業じゃないですけど、商業性が高くなくても、面白い作品を作る人の仕事を残していければと思って。
──興味深い試みですね。参加してもらう作家さんは、「絵に魅力がある」というポイントでお誘いするのでしょうか。
村田 やっぱり絵に力がある人に描いてもらいたいですよね。
福嶋 そうですね。漫画でもイラストでもどちらでも、作品力がある人に。
──絵が見せ場になるというと豪華な感じですし、「138゜E」は「robot」の時よりも大判で厚い。特別な媒体という印象を受けます。
福嶋 でも、豪華本にしようと考えていた当初は、もっとボリュームがあって値段も高くて装丁もすごい企画だったんです。
──むしろ、最初に村田さんが責任編集をした「flat」のようなものですか?
村田 そうですね。もう1万円くらいにしようって(笑)。年1回の刊行でやるからお祭りにしようと考えたりしていました。でも、それはすごく読者も限定されるし、うっかり手に取れない本になるじゃないですか。それもどうかなと思って。だからそれよりは値段も安くしたんです。1号目はこういう装丁にしましたけど、2号目は違う感じになるかもしれませんし、いろいろ考えていきたいと思います。
福嶋 そうですね。もっと値段を下げても良いですし。
村田 ページを薄くした号を出してもいいし、もっと分厚いのを出してもいいと思っています。
──なるほど。いろんな方向性に挑戦する感じですね。

 

138E
 

◆村田蓮爾の監修について

──村田さんの監修という立場は、どういった作業をするのでしょう。作家選びの段階で、編集長の福嶋さんと細かい意見の交換があったり?
村田 作家さんは俺からリクエストする時もあるし、編集サイドから「こういう人を入れたい」と、作品を見せてもらう事もあります。
福嶋 そうですね。あとラフの段階で村田さんに意見もらうこともあったりとか。その都度、こんな感じで進行しています、という報告していて、「もうちょっとこうした方がいいかもね」という意見を貰ったりしながら進めていきます。
──けっこう意見交換がありますね。造本も村田さんが意見を出しているんでしょうか。
村田 ある程度意見は出します。でも実際そこでコスト計算をされるのは編集さんなので、出来る出来ないという問題はどうしても出てきますよね。
福嶋 村田さんの画集の時ほど踏み込めないところはありますね。
──村田さんの画集は豪華な装幀が多いですもんね。

 

◆村田蓮司の描きおろしについて

──それでは、村田さんの描きおろしについても聞かせてください。
村田 実は最初は漫画を描くつもりだったんですけど(笑)。折り込みのピンナップになりましたが、そもそも表紙はカバーにするので、ぐるーっと巻くじゃないですか。それで横に長い絵になったんです。それを納めるなら、ピンナップのほうも折り込みじゃないと駄目だね、という話になって。ピンナップの裏面が空くのでどうするか、線画にするか? と話をしていたんですけど、せっかくだから描きましょう、ということになって男性の絵を描きました。
──ピンナップはすごく長いですね。どうしてこんなに長いスケールにしようと思ったんでしょうか。
福嶋 イラストの人は全部独立させて、大きい絵のほうが良いな、と思ったんです。だから両観音だったり巻き込み観音だったり。作家さんから希望もあったので、その過程で出来ていった造本でもあります。やれることの限界でやってみるか! みたいな。
村田 イラストを描く人はやっぱり一枚絵がメインになってきますよね。その場合、本の中の1ページだけ描きました、というとやっぱり寂しいんで…。一枚絵でも漫画に負けないボリュームを出したいと思ったんです。見開きや折り込みなど、色んな形態を考えました。だから、そのなかで自分のアイデア出してよ、みたいに作っていきましたね。
──イラストが生きることをちゃんと考えているんですね。

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◆村田蓮爾の表紙について

──村田さんの絵のアイデアは、どういう風に決めたんですか?
村田 そもそも表紙をカバーにするか決まってなかったんですよ。カバーの折り返しを含め、細かい造本は決めていなくて。最初は当然、表1メインの縦位置で考えるんですけど、そこからどんどん横に伸ばしていって、アイデアが膨らんだ時に「これだったらキャラをいっぱい描けるな」と思って、この絵が出来ていきました。実際は、結構描くの大変! みたいになりましたけど(笑)。
──縦位置の構図で考えていた時から、空を飛んでる女の子がモチーフだったんですか?
村田 結構悩みましたけどね。最終的に、何か浮遊感を出したいと思ったんです。
──本のイメージと関係があるんでしょうか?
村田 1号目なので可愛い感じにしたかったんです。ふわふわして季節感も夏っぽい感じにして明るく。1号目から暗くて重い感じにすると手に取りづらいじゃないですか。
──確かに。だから陽気なムードなんですね。飛行機械については、「クラウディア機関で飛んでいる」と、後書きにありましたね。
村田 最初はバラバラってパラシュートで降りている感じにしていました。でも、それだと、こんな明るい顔はしないだろうと思いまして。ふわふわ飛べる機械を背中につけて飛んでいる、という設定にしたら、女の子たちのイメージとも合うと思って、こうしたんです。
──なるほど。クラウディア機関はアニメ「ラストエグザイル」の設定ですね。
村田 もっと言うと、「ラストエグザイル」の前に「ウルトラジャンプ」でこういう機械を背負った女の子を描いたことがあるんです。もともとはその子の設定があって、それを「ラストエグザイル」でも使ったんです。
──昔から考えていたイメージなんですね。デザインは変わっていってますか?
村田 そうですね、デザインはその都度、変わっていってます。
──この表紙を見ていると、「機械を描きたい」という気持ちと、「女の子を色んな角度から描きたい」という、2つの思いが感じ取れます。
村田 あとは、広さをとにかく出したかったですね。キャラをすごくたくさん描くと、よく分からないものになってくるし、表紙としてどのくらいで抑えようか考えました。裏表紙はバーコードも入るじゃないですか。それを避けて、作家さんの名前の入れ方も考えて構図を練った感じです。
──デザインを考えながら絵を描くんですね。あと、メインの女の子が、上からの角度で描かれているので、絵として難しい構図だなぁ、というのも印象的でした。

村田 そうですね…もっと俯瞰にしても良かったんですけどね。そうすると顔がどんどん隠れていくんで、どこら辺で止めるかを考えて描いています。

 

◆ピンナップ裏面の男性について

──ピンナップの裏面は、表紙とは違う設定なんですか?
村田 そうです、違いますね。これは編集の福嶋さんが男を毎号描いてくれって。
福嶋 そうそう、毎号リクエスト(笑)
──それは女性読者向けに?
福嶋 単純に私からのリクエストもあるし、女性作家からのリクエストも多いです(笑)! あと男性の若い作家さんも村田さんの渋い男の絵が見たいと言います。
──描く機会も少なそうですしね。
村田 相変わらずあまり無いですよね。でも男と女は描き方も違うんで、男を描くのは楽しいんですけどね。

 

◆時間がかかった構図

──ところでこの表紙は、「普段描かない構図だから時間がかかった」と、後書きにありましたね。
村田 そうですね、横長にしたのも、描きながら変化していった感じなので。やってるうちにどんどん形態が変わっていって、そのたびに構成をリセットしたんです。前に考えたアイディアと合わせて、どういう風に融合していくか、そこに時間がかかりました。あと、メインのキャラが描けても、それをどうやって散らばせるか、どういう角度で描くか、意外と悩むところがありましたね。
──編集の福嶋さんとしては、変遷していく絵にどんな印象を受けましたか? 
福嶋 まず最初に、案として3つか4つはあったんです。
村田 もっとアップの構図もありましたね。
福嶋 創刊号だから「村田さんらしさが出る絵」で進めて欲しかったですけど、最終的に決めるのは村田さんなんです。この辺が良いという意見は出しますけどね。村田さんの特徴が生きていて、構図的に目を惹きやすい、一番目立つ案を選んだりしながら…。
──なるほど。作家の意図を組みながら、それが生きるようにという方針は素敵ですね。

◆「138゜E」のページ構成について

──あと、全体の本の構成も面白いと思ったんです。ページものの作品と、ピンナップが交互にきますよね。
福嶋 実はそれは製本の問題で、結局ピンナップを固めると、製本が出来なくて、ピンナップだけズルッと抜けると言われたんですよ。最初はイラストはイラストでまとめて、漫画は漫画という風に分けて考えていたんですけど、物理的に無理ということになりまして。あと、本に使用する用紙も何種類か変えたから、構成はかなり大変でした。
──用紙はなぜ変えたんですか?
福嶋 最初は色々試してみようと思いまして。作品に合わせて、用紙が合う合わないってあるじゃないですか。マットな紙が合う人と、つるつるの紙が合う人は違いますし。3、4種類の規模ならコスト計算もクリアしたから、出来なくはないなって。あとは色に関して、特色を使いたいということもありました。イラストの見せ方を考えたときに、用紙や色を変えることを決めたという形です。
──なかなかそこまでして作る本はないですね。絵を効果的に見せることにこだわっているところが凄いです。ピンナップは特に用紙や色を変えていますね。
福嶋 そうですね。金色を使ったり、黒も実は特殊なインクを使っていたりするんです。用紙もマットなものにしたり、1枚絵のところは細かく練っていきました。
──1枚絵は、よりインパクトがあるように。村田さんが印象的だと感じたピンナップはありますか?
村田 川洋さんのページは面白いですよね。観音開きを上手く生かしたアイディアで。いきなり男の尻かよ、って感じですけど。

 

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──男たちが何かを覗いていて、視線の先は、両観音開きのページの切れ目なんですよね。そのピンナップをめくったら、男たちの見ていた光景が見えるという。
村田 あと、またよしさんも良かったですね。ピンナップの開き方をちゃんと考えてくれていて、めくる楽しみがあります。女性なのに、ディテールに質量感があるのが面白いんですよ。髪の毛やいろんなアイテムをしっかり描写していて。
福嶋 それなのに重くないところが面白いですね。色味が淡くて。
──確かに、これだけ大きな絵だからこそ、細部まで見られるのでいろんな発見ができます。イラストと漫画が交互に来るという構成も、見ていて面白いと感じました。
村田 そうですね、結果的には良かったですよね。

 

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◆DVDの付録

──付録にDVDがついているのも豪華でした。
福嶋 最初は想定してなかったんですけどね。会社にイギリス人のエリオットが入ってきたんですよ。そのエリオットの友人に頼んで、PVを作ろうという話が出まして。それも全部イギリスで製作するというから、海外で作られるのは面白いだろうと思って。
村田 エリオットはイギリスでアートスクールの先生やっていたらしいんです。
福嶋 そうですね。あと本人もイラストレーターなので、絵について造詣が深くて。
村田 自分が教えた生徒が向こうで活躍していて、先生の特権でいろいろ頼めるらしいんです。だからPVを作ってくれよ! という感じで(笑)
──じゃあ、作ってもらった映像は最初からDVDに入れようと思っていたんですか?
福嶋 いや、最初はネット配信だけにしようと思っていました。でも、DVDをつけても予算的に大丈夫だったので、一回目はつけてみようかって。今後は分からないですけどね。映像は作ってもDVDにはしないかもしれないし。
──なるほど。この付録も含めて、全体の構成がバラエティーに富んでいると感じました。

 

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◆参加メンバーについて

──「138゜E」の執筆メンバーはどうやって決めていったんですか?
村田 昔から、本を作ったら来てよ、と頼む友人たちがいて、まず彼らをメンバーに加えていました。あとは、編集の福嶋さんが頼みたい人もいるじゃないですか。そういう人にお願いしつつ、スケジュールが合う人に参加をつのっていきました。結局は、実はこの本を作るのに3年くらいかかっているんですけどね。
福嶋 期間としてはもっとかもしれないです(笑)
──村田さんと関係はあったけど、今までこういう企画に参加してなかった人も入っていますよね。
村田 椎名優とかですよね。彼女は後輩なんです。だからお願いして。忙しい人なんですけど、逆に原稿が上がったのは早いんですよ。「この時期しか空いてない!」というのが、早い段階で決まっていて、そのタイミングで描いてもらいました。
──やっぱり絵に力があって、独特の世界を作る人、というのは統一しているんでしょうか。
村田 前の「robot」の時もそうですけど、そういう人って無限にいる訳ではないですよね。メンバーがどうしても被ってくる…。そうすると、買ってくれるお客さんが「また同じようなラインナップだな」って思うかもしれないですよね。だから、そういう風になるのも避けつつ、毎回少しチャレンジをしながら、参加する人を決めていけたらなぁと思っています。
福嶋 あとは、「robot」を読んでいました、という作家さんもいらっしゃるんです。そういう方はお願いしやすいですよね。

 

◆参加してほしい作家について

福嶋 漫画に関しては、読むことがメインのじっくりした作品を入れたいと思っています。もちろん、このボリュームで入れるのは難しいんですけどね。でも、キャラクター力が高い漫画を描いて欲しいな、というのはあります。
──村田さんはいかがですか? 
村田 そうですね…。たとえば、寺田さんや大友さん、平田弘史さんとか、頼みたいところではあるんですけどね。でも、なかなかハードルが高いですよね。あとは新人でも面白い人がいれば、参加して欲しいです。そういう人を見つけるのは大変だと思いますけど、力のある人には描いて欲しいですね。
福嶋 海外の人も積極的に参加してもらおうと思っています。「あまり知られてないけどすごい人がいる」ということを知らせたいと思っていて、次の号でもアメコミの作家に声をかけているんです。
村田 海外枠もあるんですよね。
福嶋 あと、実際は何回か描いていただいて、作家さんには画集や単行本を出して貰いたいと思っています。そうじゃないと、一生懸命描いたものがそのままになってしまいますよね。続けて描いてもらって、薄くても単行本にできたら良いですね。だからある程度は何回か描いてもらう作家さんも出てくると思います。
村田 漫画を続きものにしちゃうと、どうしても前の号を読んでない人が分からなくなるので、刊行ペースがゆっくりな「138゜E」の場合、連載という形はあまりないのですけれど。基本的には一話完結で、世界観が同じという形とか、いろいろ模索していきたいと思います。
 

◆村田蓮爾の今後の執筆について

──次号より、村田さんも漫画を描いたりされるんですか?
村田 その予定です。多田由美さんに考えてもらった原作があるんです。それを描きたいと思っています。そんなにページは多くないんですけど。漫画はなかなか難しいんですけど、描いて欲しいという声もあるので、少しずつ挑戦していければと思っています。
──モノクロで描こうという気はないんですか? カラーは大変ですよね。
村田 あ~、そっか。
福嶋 どちらでも良いんですけどね。でもモノクロはモノクロで難しいかもしれない。
村田 確かにモノクロはあまり描いてないから、より悩む気がしますね。ずっとカラーでやってきたんでね。モノクロにしたら、どこで線を省略するかとか、コントラストをどれぐらいにするかとか、逆に悩むんじゃないかな。
──カラーで絵を描くというのが、村田さんの持ち味だから、やはり漫画もカラーが良いんでしょうね。

 

◆今後の刊行ペースについて

福嶋 次号は5月くらいには出せたらなぁ、と思っています。
──毎回テーマも変えていくんでしょうか?
福嶋 造本はその都度、変えていきたいですね。
村田 テーマについては、シリーズを通して、「色っぽい感じ」とかはあるんですけど、そんなに決め込まないで作っていきたいと思います。作家さんが、いま持ってる一番良いものを描いて欲しい、という気持ちはありますけどね。色々決め込んだら駄目かもしれないというのが、「robot」の反省点でもあるんで、決め込まずに、あがきながら何かを作って、そういう痕跡が出た方が本としてはパワーが出るのかもしれません。
──なるほど。ペースとしては年2回くらいでしょうか?
福嶋 3回くらいが理想ですけどね。バランスが難しいですよね。作家さんによってスピードが違うので、調整しつつ次号にのぞみたいと思います。
──ゆっくりであっても、作り込んだ構成の漫画&イラスト本は数少ないので、今後も楽しみにしています。次号の内容も期待していますので、発売を待っています! 本日はいろいろ話してくださって、ありがとうございました。

 

 

※このインタビューは2013年3月に公開されたものです